祭の日


さる五月の連休の東灘区は、だんじり祭でにぎわっていた。毎年恒例の祭だが、昨年は震災のため中止。今年は、誰もが 神戸の復興を祈る気持ちから、祭の催行を望んでいた。一つのだんじりには、震災で亡くなった仲間を偲び、小さな花束が 飾られていた。

 

だんじりは非常に重たいが、人々はそれを東灘一帯で引き回す。数人がだんじりの屋根の上に登り、踊る。鳴り物はだんじりの 中で奏でられる。幾つかの町内ごとにだんじりがあり、勇壮さを競っている。町内が平地ならばまだしも、六甲山の麓にかかる町内 では、引き回しは大変な苦労。こうした年に一度の祭で、人々は日々暮らしている地区ごとの連帯を深めるのだ。
願わくば、神のご加護を被災者に。皆とは言わないが、新聞などでの神戸関連記事は減っているし、 他府県の方々には、状況が良く飲み込めないかも知れない。が、 特に日本において、近代都市が地震などの天災に見舞われた場合を考えるなら、 神戸の震災は、真摯に受け止めるべき教訓なのではないだろうか。


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© Daisuke Tomiyasu