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南極熊アイコンPhotoshopでコンポジットのための下地画像を作る

ご存知の方々には要らぬ説明。自分なりのうまい手法を編み出されている方にも無論、不要の内容ではありますが、私がPhotoshop上で合成材料を作っているときの手順をご説明いたします。ちょっとでも参考になるようでしたら幸いです。

自動合成があるのに、どうしてこの手順が必要かといいますと、惑星写真を超高倍率で撮影した結果の画像は、自動追尾で補ってもなお、むろん、私の局軸合わせの下手さの故でもありますけれど、若干の移動があったりして、なかなか連続した画面枠全体に対しての連続静止画像になりません。一方、自動合成の位置合わせ機能では、やはり限度があるように感じます。そこで、私は、画面内に収まっているだけの画像群をさらに微修正して、全部がおおよそ同じ位置にあるようにして再保存し、それらを自動修正をしたりしなかったりで、Stella Image や Astro Stak などの専用ソフトでコンポジット処理しています。面倒臭い作業ですが、仕方がありません。50枚以上などという枚数は、正直なところ、最近まで、とても作業する気にならない合成枚数でした。

画像合成材料作成方法@Photoshop -1さて、その手順です。先ず、Photoshopで合成材料の画像を開きます。次に、ベースとなる画像を見易い状態に調整レイヤーを使って調整します。レベルでも、明るさ・コントラストでもどちらでも良いでしょう。

続いて、この画像に重ねる画像のレイヤーをドラッグドロップで持ち込んで、「比較(明)」で重ねて位置調整します。無論、ダメな画像は外します。

画像合成材料作成方法@Photoshop -2この作業を単純に繰り返して行きますが、一度重ねた画像は非表示にして、常に最初の画像に対して位置調整するようにしないと、序々にズレが大きくなってしまいます。流行の言い方をすれば“合成の誤謬”です。

最後に、こうして重ねたレイヤー一つずつで、「比較(明)」になっているものを「普通」に戻しながら適当な形式─例えばBMPのような、無圧縮でなおかつコンポジットするツールが読み込める形式・ファイル名で、また、必要なら、処理できる画像サイズにリサイズした上で、再保存し、コンポジットの準備が完了します。

さて、こんな面倒なこと…と思っていながらも、かつては以上の作業をやっていたわけですが、最新ヴァージョンのソフトウェアはかなり位置合わせ機能が改善されてきて、もはやこんな生産性の低い苦労はしなくても済むようです。画像分析などのソフトウェアテクノロジーの向上に多謝。

by 南極熊 - Daisuke Tomiyasu

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