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by BORG76ED

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天体望遠鏡にはど素人の私があれこれ書けるもんではないのかも知れないが、名だたるアマチュア天文家の諸兄には、その各Webサイトの著述を大いに参考にさせていただいたことを感謝しつつ、写真機材という光学機器をアマチュア時代から34年も触ってきた経験を土台に、ちょっとだけ書いておきたいと思う。釈迦に説法はお許しいただきたい。

BORG76EDについて

天体望遠鏡は数々あれど、先ず、価格性能比、コストパフォーマンスでトップの望遠鏡と言えば、BORGだと言って異論はないだろう。入門用・ガイド鏡専用なら、アウトレット品に相当するB級品は特にお買い得だ。タカハシのFS102あたりをガイド鏡とする天文マニアは少なくないようだが、これから買う人の場合、FS102では「ガイド鏡を主鏡として買うのかぁ」という抵抗感を少なからず感じざるを得ないのではないだろうか。BORGは、非常に軽量で持ち運びにも便利。財布のみならず、軽いことから赤道儀の負荷も小さいので、主鏡と共に載せるガイド鏡としても人気があるのも極めて自然なことだ。

光学性能では、例えば辛口の評価サイトscopeviewers.comの全体評価では、名だたる望遠鏡群─Astro-PhysicsTele-Vueタカハシなどに一歩だけ譲る。が、100mmまででは、その価格差を考えれば納得が行くだろう。

ちなみに、安価な鏡筒であっても優れたアイピースをあてがえば、かなりの性能が得られる。光学製品たるもの、光学系全体で見て初めて機能を得られるものだから、例えば、5万円の望遠鏡に5万円のアイピースとは、決して馬鹿げた話ではない。ただ、ユーザーがそういう気持ちになれるかどうか、だ。

天望遠鏡を選ぶ最大のポイントが「何回覗けるか」なら、BORGのような手軽な望遠鏡は間違いなく選択肢の筆頭に上がるものの一つだろう。大きく、準備が大変な望遠鏡では、最初はよくても序々に飽き、設置がおっくうになる。それに、観望には環境が最も重要で、見えないところで幾ら頑張っても、環境条件を乗り越えることはできない。自ずと観望に向く場所に遠征することになるが、移動・組み立ての手間もまた選択時のポイントだから、BORGのポテンシャルは高い。

一方、値段ゆえに目をつぶるべきことも含めて、不満も無論ある。ヘリコイド固定時にネジを締めて行くとオブジェが移動するが、その移動量が非常に大きく、限界倍率を超えるのがはばかられる(常識としてある適合倍率を超えての不具合だから、欠点と呼ぶべきではない)。また、一説によればレンズの研磨はHOYA社だそうだが、限界倍率を超えての使用は、やはり厳しい。特にB級品だからそのアラが見えたのかも知れないが、私は、そこにステップアップの機を見ることになった。

光学レンズ塊から良質の一枚を削りだせる量・サイズには限りがある。その資源から、誰もが楽しめる廉価で高性能な望遠鏡を提供しているBORGの存在意義は高いというべきだろう。私をのめりこませた的確なセット品を提供してくださったショップ「EYEBELL」と、いつも難問に親切なご返事を頂戴する同店の栗本氏に感謝したい。


Copyright©Daisuke Tomiyasu 2001  ─南極熊写真メインサイト─