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![]() このβがリリースされたのは、ちょうど忙中閑ありのタイミングで、早速テストしてみたが、これが驚いたことに「凄い」。細かいことはテストしたのがベータ版であるが故で、意見募集までかけて磨き込んだ、そのユーザ−本意の姿勢に、先ず拍手。さて、ポイントはその根本のご利益であるデジタル現像だ。 同社サイトhttp://www.isl.co.jp/SILKYPIX/japanese/index.htmlに曰く
そして、実際、その効果の一つが手許で得られた。私がこれまでRAWモードを頻繁に使ってきたのは月の写真。あのグレー面の滑らかさ具合を再現しようと、RAWモードでなおかつ複数枚をコンポジットし、 なおかつアンシャーペンで甘さを補ったりしていたのだが、さて…
現像時の調整がかなり微妙なので、フォトショップではあえて微妙に違えた二種類の現像結果にした。また、天体画像の処理でやはりRAWに対応しているStella Imageも比較対象にした。 撮影はCanon 10D。望遠鏡はOrion 300mm
f4で、論理上色収差のない反射式。収差を補正するバラコアも使っていない。
なお、以下各画像もクリックで拡大表示するが、圧縮すると圧縮ノイズの影響で比較しづらくなるので、全て無圧縮のTIFF画像であることをお許しいただきたい。
上及び右のように現像を終えた画像に、さらに大凡具合が良いと思う程度にアンシャーペンをかけたものが下。Stella Imageはややシャープさに欠けるが、滑らかさではかなり近い。一方、Photoshopではグレーの部分の滑らかさが損なわれているのが分かる。実は、私はこれを嫌って、これまで月の画像をコンポジットしていたのだ。 ![]() こういう結果を見せられると、より良い作品でどうご利益があるか試したくなる。その結果(どちらも単画像)が下(クリックで コペルニクスクレーター周辺の部分拡大TIFF画像を表示)。これまでのコンポジットの苦労は何だったのか、と感じてしまう。
左が上右の画像のSILKYPIXで現像した画像を左90度回転の上でトリミング、低圧縮率のJPEGで再保存したもの。同作品のStella IMageでの13カット合成+Photoshopによるものと比較してみると、SILKYPIXによる単画像がどれほどのものか、良く御分かりになるだろう。 なんと、13枚コンポジットの画像にも勝る結果が、単画像で得られてしまったのだ。 そんな同アプリは昨2004年8月、ついに市販版になった。RAW現像によるデジタル画像のクオリティアップを、あなたも、自分の撮影した画像で体験してみては如何かな。 [補足情報1] じゃあ星雲ならどうなの、というのでオリオン大星雲を10Dで撮影したものを現像してみた。やはり効果ありで、右のとおり。 これをさらにコンポジットするなら、もっと良くなる…?? それは、またそのうち。 |
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